
概要
高校生の時に創作したオリジナル小説になります
連載というカタチで進めさせていただいておりますのでぜひ序章からお読みくだされば幸いです
登場人物紹介
繰原翔(クルハラカケル)15歳
SHOU名義でモデル、歌手として子役時代から芸能界で活動していたが高校進学を機に引退した
倫、麗とは同郷で幼馴染
夜代倫(ヤシロリン)15歳
翔の幼馴染で翔とは同い年
由莉の彼氏
父親はホテルなどレジャー施設等広く経営する夜代カンパニーの社長である
夜代麗(ヤシロレイ)16歳
倫の兄であり倫や翔より一足先に架静学園に入学していた
冷静沈着な性格
吉乃由莉(ヨシノユリ)15歳
倫の中学時代からの彼女で高校は名門のお嬢様学校へ進学した
朝未大輝(アサミダイキ)年齢不詳
SHOUの楽曲製作を担当していたプロデューサー
業界では変わり者として敬遠されている傾向があった
【第4章】early Summer Rain
RAIN 新品のコートぬらして
そっと 君は僕を見上げた
雨に打たれた瞳の奥には
無限の星の海 閉ざされた感情
君は僕に何を求めているの?
ぬれるから・・・
傘を開いた僕の言葉 頼りなくて
今にも消えそうな君の姿 胸を締め付ける
それでも少し 寄り添いもたれる君の
肩をそっと抱き寄せる
伝わるぬくもり
全ての音を消していく
世界中でただ 二人きり
君は迷わなかった
君は戸惑わなかった
胸に潜む 君の感情を
僕はどうして知ることが出来る?
初めて一緒に行ったお店とか
いつか 待ち合わせた場所なんて
時が自然に流してしまうんだろうね
寂しげな君の呟き とても愛おしくて
僕は君のために何が出来る?
ぬれるから・・・
雨の雫をそっと払って 君が僕を見てる
ただ強く抱き寄せることしか 僕には出来ない
それでも君が 僕を必要とするならば
永遠に傍にいるよ
吉乃由莉の日記
倫のあんなに怒った姿、見たの初めてだった。
もう最初は何がなんだかわからなくて、ビックリしちゃったけど・・・
まさか翔くんが簡単に知らない人の車に乗っちゃうなんてね?
実際には知らない人じゃなかったみたいだけど・・・
まだ全く知らない人の方がマシだった!なんて・・・
倫は本当に怒っちゃって怒っちゃって、私も本当にどうしたらいいのかわからなかった。
普段からちょっと翔くんに対しては心配過剰っていうか、倫は本当に気にしてたから・・・
翔くんの軽率な行動がどうしても許せなかったみたい。
気持ちはまぁ、わからなくもないけど・・・
翔くんだってもう子供じゃないんだし・・・
小さい頃からずっと一緒だからまだ子供時代の感覚が抜けてないっていうのかしら?
でもあんなに人気者だった翔くんを倫と麗さんの二人でマスコミからガードしようなんて、それもなかなか難しい話よね。
やっぱり倫のお父様、翔くんのお父様に少し警備面でも協力してもらったらいいのにって思っちゃう。
倫も麗さんもまぁ、とっても頭は良いけど所詮高校生なわけだし・・・
例えば週刊誌とかに情報を流したりする生徒や先生がいないとも限らないものね。
倫にも麗さんにも負担が多すぎる、そう思う。
にしても翔くん、何かあったのかしら・・・
あれからずっと様子が変だし、倫の怒り方も普通じゃなかったし・・・
なんだか嫌な予感がする。
夜代倫の日記
あいつがあんな馬鹿な奴だなんて思わなかった。
正直、俺は失望したしショックだったよ。
しかも相手があの変態プロデューサーだもんな・・・
俺は翔が仕事で関わってた時からアイツのことはうさんくさいと思ってたんだよ。
何が、「昔死んだ自分の恋人に似てる」だよ
翔のこと一体なんだと思ってるんだ?
翔もあれからずっと様子がおかしいし・・・
まさかあんな奴の言葉にたぶらかされて変な気起こしてないよな?
とにかく、もう今後は翔のことは徹底的にガードして誰の車にも乗せないようにしよう。
親父にちょっと相談してみようかとも思ったけど・・・
なんでもかんでも親父に頼るのもなんか情けないし・・・
翔のことは俺と麗でなんとかやっていきたいんだよな。
多分、翔も親父が関わってきたら恐縮するだろうし。
頼むにしても翔の親父の方がいいな。
近いうちに翔の親父に連絡しておこう・・・
翔はずっとあんな調子だけど・・・
ちょっと怒りすぎたかな・・・
【第4章】簡単なあらすじ
朝未の車に乗って自宅に行ったことを激しく叱責された翔は倫と軽く口喧嘩になり酷く落ち込んでしまう
それ以上に倫は朝未が翔に話した言葉を気にしているのだった
朝未はかつて亡くなった恋人に翔が似ている、と告げたようだが・・・・
由莉は翔に対して過剰に感情を乱される倫に対して少し違和感を覚えていた
第5章へ続く・・・