遊馬(あそま)しいしのペーパークラフトコレクション(23)

創作

これがノベルティ? 無料なんて嘘だろ?

あのカメラメーカーNikonの「Nikon F4」ペーパークラフトです。

これがノベルティグッズなんですよね。

ノベルティとは、企業名や商品、サービスなどの認知拡大を目的として、無料で配布するものです。

新しいゲームソフトの発売時にキャラクターや乗り物などをペーパークラフトにする例は多くあります。(いつか紹介しますね)

それにしてもカメラをペーパークラフトにするかぁ?

当時の販売企画部の方は一体何を考えていたのか?

もしくはペーパークラフトマニアが企画部にいたのか?

よく、この企画が通ったものです。

全く手を抜いてないのだね。

この手のノベルティは基本実物大が多いですね。

大体のイメージを伝えるのが目的なので、大半は簡略な造形設計です。

しかし!このペーパークラフトは造形においても、全く手を抜いていません。驚きです。

無料で配布するノベルティでしょ?

何んなの、このパーツ数は?

A4シートを4枚も使うとは、結構なものですよ。

画像からも、部品の細かさが判るでしょ?

依頼を受けたペーパークラフトデザイナーも最初は唖然としたのではないでしょうか?

このカメラの良さを世間に伝えるのだぁ!(バブル時代のやりかたでね)

組立説明図を見ると、工作難易度もなかなかのものですね。

ところで、この「NikonF4」というカメラをご存じですか?

1988年、バブルのまっただ中、Nikonから初のオートフォーカス(以下AF)搭載プロ用一眼レフカメラ、F4が発売されました。

オートフォーカスというのはピントを自動で合わせてくれる機能のことです。

今ではAFって普通でしょ?

でも、当時一眼レフでAFってのは、もの凄いことだったのです。

美しい曲線美と機能性を追求した造形デザインはジョルジェット・ジウジアーロ氏によるものです。

たくさんのボタンやダイヤルはカメラファンの憧れ、とにかくカッコイイですね。

フィルムの巻き上げがモータードライブなので、

「クァッシャア」続いて「グィンジャアー」という、重量感のあるシャッター音と、フィルム巻上げ音。

(擬音下手くそでゴメン)

たまらんですわぁ!

そういうカメラを世に伝えるからこそ、ペーパークラフトという素材が選ばれたのか、とも思います。

このレベルのペーパークラフトの設計・製図デザイン料は、かなりなものです。

でも、当時バブルだったもんなぁ。

なんでもイケイケで、大概のことは金で解決してたもんなぁ。

だから、こんな企画も通ったのかなぁ。

組立説明図を見る限り「ボタンやダイヤル」が本物と遜色ない形で再現されています。

カメラも凄いですが、ここまで徹底再現するデザイナーの技術も凄いと感じました。

裏面は実線表示ですね。切取り用かな?

透かして見ると、表と裏が全くズレていませんでした。

実線だけ見ていると、微妙な曲線造形も正確に再現されているなぁ、と思います。

黄ばんでいる~!経年劣化!残念!

透明パーツが附属しています。

レンズ以外に、絞り表示窓のところにも透明パーツを使うんですね、細かいです。

その透明パーツが、「黄ばんでる~」。

私は基本、コレクションは工作せずに、半永久的に保存します。

(工作したいものは2つ入手します)

しかし、保存が雑なので、このようなパーツは傷んでしまいます。

困ったものです。

このペーパークラフトはオークションやメルカリで時々見かけます。

また、Canonとか他のメーカーもカメラのペーパークラフトを出しており、

フリーダウンロードで入手が出来るものもあります。

創作ハンドメイド・クラフトペーパークラフト
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