結構ディープな世界のペーパークラフト
今回は、少しばかり海外のペーパークラフトの歴史について触れます。
海外ではペーパークラフトのことを「カードモデル」とも言います。
実は海外でもペーパークラフトについての明確な史歴が残っておりませんが
一般的には中国がペーパークラフトの起こりと言われています。
そもそも紙は紀元前200年頃に中国で発明され、その後、紙を使った工芸が発展しました。
中国では、紙を使った創作活動が盛んに行われ、
特に「摺紙」(シューツァイ)と呼ばれる技法がありました。
これは日本で言う折り紙です。
以前、日本のペーパークラフトの歴史について紹介しましたが、
日本では平安時代に木製の人形に紙で作った着物を着せて遊んだと記録があります。
広義では「折り紙」もペーパークラフトに含まれますが、
私の思うペーパークラフトは印刷した紙を切り貼りして立体化するものとして、
誰でも同じ物が、ほぼ同じ完成度で再現出来る物としており、
そういう意味で日本のペーパークラフトは江戸時代の「立版古」が起こりと考えています。
これが世界最古の紙模型(ペーパークラフト)?
工作による立体的なペーパークラフトは1703年にスウェーデンで製作された
軍船であろうと思われます。
18世紀から19世紀に掛けて紙の製造技術、印刷技術の発展により、
近代的なペーパークラフトモデルが登場するようになりました。
また、印刷物として発刊され、多くの人が手にすることが出来るようになると
それを趣味にする人が増え、プラモデルが登場するまで多くのファンが
ペーパークラフト工作を楽しみました。
以下に関連する海外サイトのリンクを貼りますのでご覧下さい。
海外のペーパークラフトはユーザーに媚びらない!
海外のペーパークラフトを入手するのは、
個人輸入したり、海外のAmazonで購入したりでなかなか難しいです。
私の海外製のコレクションは多くありませんが、このブログで数回に分けて紹介します。
容赦ないねぇ。でも、マニアならよだれが出ちゃう!
写真だけでも相当な精密さがご理解頂けると思います。
組立説明図には、文章は一切載っていません。
全て図とパーツ番号の表記のみです。
工作レベルも半端ないです。
どうですか?この容赦無きパーツの細かさ。
「子供には無理さ!」と言いたげな、ユーザーの突き放しぶり。
のり代も少なく、実際に工作するとなると相当の工作技術が求められます。
でも、工作好きには、この難易度の高さは癖になりそうですね。
同じ機関車でも前者モデルは「上級者」向けですが、
このモデルは「超」上級者向けです。
組立の順番も表記されておらず、「勝手に、好きに作れよな!」って感じです。
(そこが良いんですけどね)
パーツも手書きっぽく、さらに細かさ「増し増し」です。
さずがに、慣れた私でも、パーツの切り出しには苦労しそうです。
しかし、完成すると、驚くほど細かい!
プラモデル顔負けです。
ある意味、プラモデル以上の出来栄えです。
(実際、プラモデルでは詳細パーツは省かれるけど、
ペーパークラフトなら省くどころか、
再現出来る物は全て再現しようとする傾向がありますからね)
2026年完成 でもペーパークラフトは未完成
「サグラダ・ファミリア」のペーパークラフトです。
日本では結構出回っていますね。
Amazonやヤフオクでも入手出来ます。
写真で判るとおり、造形は1992年時点のものです。
組立説明図も手書きっぽいです。
説明文の表記がないのは海外製の特長のようです。
パーツの図柄も手書きっぽいですが、たいへん魅力的です。
サグラダ・ファミリアが完成したあと、完全完成版が出たら買ってみようかな?
さて、今回は海外のペーパークラフトの紹介をしました。
「超上級者」ペーパークラフトの紹介となりましたが、上には上がいるものです。
次回は「超絶」上級者モデルを紹介する予定です。