はじめに
あまり活発でないながらも私も音楽活動を続けているのですが、いろんな人と一緒に活動してるといろんな形の「お蔵入り曲」が生まれてくるんですよね!
いい意味のお蔵入り曲(まだ完成度に納得いかないからちょっと寝かせよう的な?)ものもあれば、悪いお蔵入り曲(共同活動者の音信不通でどうすりゃいいのこれなど)もたくさん出てきます。
いい意味のお蔵入り曲はじっくり寝かせればいいのですが、悪い意味のお蔵入り曲の方は私自身は気に入ってるけど発表の機会を逃しちゃったみたいなのが多いんです。
なので、「悪い意味でのお蔵入りから1年経った曲は私の判断で違う形で発表してしまえ」と思い立って、お蔵入り曲発掘プロジェクトをスタートしました。
第一弾は「余白」という曲で、今回は歌唱と演技は瑠璃星こねこに協力いただき、アートワークはそら嬢が描いてくださったイメージイラスト(ファンアート)を利用させていただきました。
こねこ星人さんと瑠璃星ちゃんの『余白』を聴いたファンアートです✒️ 切なくてあたたかい、素敵な曲でした…! #そら嬢ギャラリー
— そら嬢 (@sorajou.bsky.social) 2025年1月8日 19:15
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MV
作詞・作曲:こねこ星人
歌唱・出演:瑠璃星こねこ
アートワーク:そら嬢
お蔵入りの経緯
当初、違うバンドで演奏しようとしていて歌詞も違う方が書く予定だったのですが、そちらのバンドがメンバーがうまく集まらなくて空中停滞しちゃってました。
なんとしてでもバンドとして形にしようと、もともとギターだった私がドラムにパートチェンジしたりと、ある意味なんでもありで楽しかったのですが例のコロナ禍で活動を止めて、いろいろ状況も変わって空中停滞から空中分解した感じになりました。
あ、これ系のお話をすると直結するのが不仲説なのですが、メンバーさんとは仲良しで今でも一緒に遊んでますし、私のリアル世界の友達ここの関係者くらいしかいないレベルです笑
そのあと、コロナ禍ならではの「リモート活動寄りのバンド」を結成してこの曲を使おうと思ってたのですが、立ち上げた頃から私の日常がめ〜っちゃくちゃ忙しくなってしまって、こちら都合でごめんなさいだったのですが活動を抜けさせていただきました。
そんな感じで、私都合の「悪い意味でのお蔵入り曲」となったのがこの「余白」でした。
作曲について
私はシューゲイザーとかドリームポップというジャンルが好きなのですが、そのあたりに多大な影響を受けていた頃に作ったバラード曲です。
これ系のアーティストで私が一番好きなのがAsobi Seksuっていう今は活動していないバンド(ボーカルが日本人だけどニューヨークのバンド)なのですが、彼女たちのCitrusというアルバムは永遠に語り継がれるべき名盤だと思うので機会があったら聞いてみてください!
いきなり脱線しちゃったのですが、「余白」はこれ系のジャンルの音楽を強く意識しています。
これらのジャンルのうち特にドリームポップの方は、ボーカルにもめちゃくちゃリバーブをかけてお風呂の中のお風呂で歌ってるような空気感(?)で音がぐるぐる回るようなことが多いのですが、今回はそこまでのリバーブは避けて声の部分は聴きやすくまとめました。
この音楽を気に入ってくれた人が、ドリームポップなどを掘り下げて聴いてくれたらいいなという入門編的な位置付けです。
まったりとした空間が広がるような曲なのですが、ギターはブリブリに歪ませて90年代の洋楽ハードロックみたいな音数詰め込んだみたいなギターソロもやってみたくて、当時めちゃくちゃ弾き込んで録音したのですが、その時の音質があまり良くなかったのでギターソロの部分は撮り直しました。
しかしながら、撮り直しの時に当時のように弾けなくて(当時なんであんなに指がうごいてたの!?)撮り直し部分はちょっとお上品かつ単調になってしまったので、音質を捨てて当時のテイクに戻すかギリギリまで悩みました…
音楽って初期衝動というか生まれたてのエモーショナルさみたいなのがとても重要ですよね…
ほんとぎりぎりまで悩んだのですが、やはりどうしても音質が気に入らなくて今回は撮り直し分を採用しました。
この「初期衝動」の話なのですが、歌の方も過度なリテイクは避けてだいたい3テイクの中から一番いいものを選ぶようにしています。
今回、冒頭の瑠璃星ちゃんの「ぬ!」がなんか強いのもこれはこれでいいなと思ったのでそのまま採用しました。(歌い出しって力んじゃうよね笑)
この曲は音数を詰め込んでる印象があるかもですが、コード進行がめちゃくちゃシンプルなので弾き語り映えする曲でもあります。
当時は変わったコード進行の曲を作ることが多くて、それが歌いにくさに繋がってる部分もあって個性と聴きやすさの狭間を彷徨ってたのですが、この曲に関しては「素直なやつを作ってみよ」と思って作った記憶があります。
結果として、メロディ部分は鼻歌でも歌いやすいくらい素直なものになったと思います。
レコーディングの時にお遊びでアコースティックバージョンを試してみたのですが、メロディが素直な故にアコースティックもかなりいい感じだったので、もうちょっと詰めて何かの機会にお披露目できたらいいなぁ…
今後考えてること
こういうお蔵入り楽曲とか、歌う人がいなくなってしまって発表できない楽曲とかを、オリジナル曲を歌いたいけど曲がないって歌い手さんとうまくマッチングできたらお互いが幸せかなと思って、「気に入ったらあなたの持ち曲にしてくださいプロジェクト」みたいなのを考えています。
今回の「余白」も「お歌は自信がないのでできれば他の人にお願いしてほしい」と言う瑠璃星ちゃんに「仮歌なので」と無理をお願いした感じでした。
結果として私はとても気に入ってるので瑠璃星バージョンはそれとして残していきたいのですが、もしもこの気に入ってくれた方がおられて、私たちも「あなたにぴったりの曲だね!」と感じることができたらまるごと差し上げて持ち曲にしてもらいたいなと思っています。
私も瑠璃星ちゃんもこういう「歌い手不在」の曲をたくさん持っているのですが、進め方や約束事はどうしようと検討しているところなので、オリジナルの持ち曲を探している歌い手さんがおられたら動向に注目してみてください!
瑠璃星ちゃんも「頭の中ではめちゃくちゃいい曲なのに、どうしても思うように歌えないから誰かに歌ってほしい」って曲が2曲もあるそうです!(その気持ちめっちゃわかる)
続き
「余白」のMV作成には「簡易的でいいからできるだけ早く仕上げる」というテーマもありました。
オリジナル曲を作ってる人は発表の方法に悩んでて、MV作りたいけど手間がかかりすぎるというのをネックに感じてる人もいるのかなと思います。
そんな方の一助になるかもしれない、ささっと簡単にMVを作る方法などを「MV制作編」としてお話しします。
〜近日公開〜