擬人化キャラクターってどう描くの?

アート

はじめまして、イラストレーターの虚木燐(うつぎ りん)と申します…!

今回は自己紹介もしつつ擬人化キャラクターの立ち絵イラストについて語っていこうと思います。少々(かなり?)長くなるとは思いますが、まったり見ていっていただけると幸いです!

(この記事はかつて描いた絵の描き方を思い出しながら書いたものです。リアルタイムではないので細かい塗り方や修正については省いています。あらかじめご了承ください…)

虚木燐とは何者なのか

まずは自己紹介。この急に出てきた「虚木燐」とは何なのか。

虚木燐とは「女の子や幻獣を描く立ち絵至上主義なイラストレーター」です。

ソシャゲっぽい立ち絵描きたいなぁと常々思っています。

一次創作では主に元素や植物を擬人化したり兵器少女を描いたりしています。

趣味や好きな物・事は絵を描く事、昆虫採集、料理、読書、科学、etc… と、結構多いです。

こねこ惑星に来た理由は、以前瑠璃星こねこさんのイラストを描かせていただいてここの存在を知り、ライター募集の記事を見て「あ、なんかおもしろそう」と思い、連絡してみた感じなのです…

活動を始めた理由が大変浅いですがこれも御縁だと思うので、精一杯活動させていただければと思います…!

「擬人化」ってどうやるの?

ここからやっとイラストの話をします…

今回は元素擬人化、元素番号22・チタンを擬人化していきます!

まずは下調べ。擬人化には元の存在の要素が沢山必要なので、それが「どんなものなのか」「何に使われるか」「人々にどんな存在だと認識されているか」などを確認していきます。

おそらくこの下調べが最も大切で、ここで得た情報からデザインや雰囲気が決まるので、下調べには時間を費やしたほうがいいかなぁと思っています。

うつぎの場合は鉱石が好きなのでチタンが入っている鉱石についても調べました。

ラフを描こう

ある程度調べてデザインが固まってきたらラフを描きます。

こういうキャラデザの場合、デザイン画を描く方は多いと思いますがうつぎはそのままラフで詰めていきます(なので二回目以降に描くとき見えていない部分がわからなくて大変困ります。みなさんはデザイン画を描くことをおすすめします…)

まずはあたりをとっていきます。キャラを描く前の構図やポーズのみのものですね。

なんかこう、帽子をくいっとしてる感じで、背中に羽を生やしたくてこんな感じにしてみました。

あたりにも色々描き方がありますが、私はそのまま素体として描く派です。

次にデザインを乗っけていきます。

先程調べた内容をもとにデザインします。とはいえ私は、擬人化は自分にとってのイメージがすごく重要だと思っているのでガチガチに考えすぎず気楽にやってます。

今回の最大こだわりポイントは足!片足を義足にしていきます!細かい装飾と滑らかな曲線のあるデザインにしていきます。

チタンは水に強いということで海軍っぽくしていきます。すでに擬人化しているクロム・ニッケルも海軍風にしたので似せつつも似すぎないようにします。色々考えて「セーラー服かわいいよなぁ…」でセーラー服になりました。スカートは義足が見えるよう短めにしました。

帽子には元素番号の22をさりげなくマークっぽく置いてみます。

うつぎはソシャゲ風な立ち絵を描きたいので動かしたときダイナミックに揺れるものがほしい。ということでロングで毛量多めの髪の毛にしました。

線のみのラフ。この時点では謎のエフェクトが付いていましたが却下されました。

では色を乗っけます。

特にチタンは、詳しくは後述しますが色に個性が出ていると思うので欲望のまま(?)色を乗せていきます。

全体的に白い印象を与えたいので色白で服や羽は大部分を白くしました。インナーは黒っぽく。髪の毛は赤っぽい橙色、目は青…ところどころ差し色に赤や紫を入れてラフは完成とします。

ラフではあまり影はつけない派…

線画を描こう

ラフができたら次は線画。ラフで描いた雑な線を整えていく感じです。

Gペンかなんかのいい感じのペンをいい感じの太さで使います。

顔周りの線は太めにしがち。

…線画は以上です。個人的には線画好きなのですがあまり言うことがない…強いて言えば線の太さに強弱をつけるといいかなぁと思ったりはしています。

こだわりたい方はこだわりましょう!

色を塗ろう

次はいよいよ塗り!やはり色の印象というのは大きくて線画の段階とは違う魅力が出でくるものです。私はあまり塗りの作業が好きではありませんが()かなり見栄えが変わるので頑張ってやっていきます。

まずはラフを元に基礎となる色を置いていきます。このとき色やパーツでレイヤーを分けると後の作業がしやすいです。下になるレイヤーは上のレイヤーと重なるように塗ると隙間ができずきれいに見えます。

色は後で変わることが多いのであまり臆せず置いていきます。

色が置けたら影や質感を表現していきます。ここを頑張ると詰め込んだ要素の説得力が上がるので張り切ってやっていきましょう。

うつぎの場合は目から塗っていきます。チタンの目は水色をベースにチタニウム(スフェーン)のような光の反射の多いキラキラした感じにしたかったので暗い色や加算発光の明るい色を何度も重ねていきまず。

他のパーツも影をつけつつ質感を出していきます。

以下各パーツのこだわりポイントです。

・胸元の宝石はクロムスフェーン。目と同様にキラキラさせます。

・義足は金属製。黄色っぽい白で光沢を出します。チタンメッキの虹色を表現します。

・インナーにも薄く虹色を乗せました。

・服は酸化チタンの真っ白な感じにしたかったので加算発光で明るい色を重ねました。

・髪の毛はルチル(金紅石)っぽく赤みがかった橙色。黄色っぽい白で光を描きます。

・羽は黄色いところを光らせつつ外側を薄く虹色にします。

これはこれで色濃くて好き。

こんな感じで塗りは終わり!

全体的になんとなくそれっぽく見えてきましたが油断してはいけません。最後の仕上げをしましょう…!

仕上げをしよう

全体が塗れてもまだそれぞれのパーツがばらばらの状態です。そこで、全体の統一感を出す仕上げをしていきます。

私が仕上げでよくやるのはキャラクターの奥になってる部分にスクリーンで明るい彩度の低い水色をいれることです。こうすることで奥行きが出る…らしいのですが、うつぎは「後ろが暗くならずにいらない情報量削れていいよなぁ」程度に解釈しています。

今回は羽の奥側とポニーテールの部分に強く入れていきます。特に奥の羽はさっきの塗りがうっすら見えるくらいにまで濃く入れます。

手前の羽、足、ポニーテールの先端、頭の奥側になる部分などにも薄く入れました。

色の調整もしていきます。加算発光、オーバーレイなどで心ゆくまま弄り倒します。また、今回は羽の黄色が光っているので羽に近いスカートの部分に若干黄色を乗せました。

色を整えたら最後に線画の色トレスをします。線画レイヤーの上にクリッピングで周囲の色を乗せていきます。これによって服の皺や髪の毛の毛束など、線としてはさして重要でないところをなじませることができます。

まつげにも若干水色を乗せました。これは普段目を塗ったときにやっておくのですが何故か今回忘れていました…見直し大事。

完成

そんな感じで擬人化チタン、完成です!

うつぎなりにチタンの要素を盛り込めて満足…

完成したイラスト。

みなさんが擬人化イラストを描く際に参考になれば幸いです!長々とした文章となりましたが最後まで読んでくださってありがとうございました!

▼おまけ。タイムラプスです。ご参考になれば…

チタン 擬人化

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